本記事で学べること
●正しい枝払いの方法
●きれいに枝を払うコツ
●枝払いの注意点
正しい枝払いの方法
正しい枝払いの方法とは、どのような枝払いか解説します。
でっぱりがなく切り口がキレイ
枝の節がなくきれいに払われています。
これが正しい枝払いです。
なぜ節が出ているとだめなのか
木コリヌスも製材を少しかじっていましたが、機械に入れる時に引っ掛かって邪魔です。
転がすこともできないので良い事はありません。
また、見た目も悪いので材価が下がる可能性があります。
節が出ていて・喜ぶ人はいません。
汚い枝払いの例
汚い枝払いの例を2つ紹介します。
節が出っ張っている
写真のようにボコッと節がでっぱっています。
見た目も汚いですね。
管轄の木材市場から、写真付きで指摘されたこともあります。
幹にしっかりとガイドバーを密着させて切るのがポイントになります。
切り口がつながっている
写真のように、2本の枝の切り口がつながっています。
惰性で枝を払っていると、このような汚い切り口になります。
これもマイナス評価です。
「枝を1本払ったらチェーンソーを離す」を意識しましょう。
正しい枝払いの方法:枝払いの順番
基礎的な話になりますが、枝を払う順番について解説します。
幹の左側に立って枝を払います。
まず、①と②は手前なので先に払います。(邪魔です)
次に、左足の前にある③と④を払います。(足場の確保)
次に上の⑤を切って、向こう側の⑥を切るという順番です。
手前から、上を切って、奥を切る。
もう1度、手前から、上を切って、奥を切る。
この順番が、足場も確保できますし効率のいい順番になります。
下の枝も忘れずに切る
下側の枝は見えないので、忘れがちです。
ある程度進んだら、下を覗いて枝が残っていないか確認しましょう。
切り口をきれいにするコツ
切り口をきれいにするコツを3つ紹介します。
枝はチェーンソーの背で払う
これは完全に経験上の話になりますが、チェーンソーの背で切ったほうがきれいな切り口になります。
枝打ちでも同じことが言えます。
腹で切ると、えぐるように切り口がケバケバになります。
枝は途中で切っておく
写真のように、枝を途中で切っておくと、力がかからないのできれいに払えます。
ガイドバーが、挟まれる心配もありません。
短幹で切る場合は足で転がす
4mなどの短幹で玉切る場合は、枝払いが終わったら足で丸太を転がしましょう。
枝が残っていると、丸太が転がりません。
転がらなかったら、枝が残っているので確認しましょう。
この確認方法は、平らな地形に限ります。
枝払いの注意点
枝払いの注意点は、4つあります。
●チャップス、防護ズボンの着用
●弓なりになった枝はキックバックに注意
●斜面の場合、木の下側に立たない
●刃がゆるいと外れる可能性がある
チャップス、防護ズボンの着用
チェーンソーを使用するので必ず防護ズボンを着用しましょう。
意外と枝払いで、左足を切る方が多いです。
枝を払うときは、1歩足をを引いて払いましょう。
疲れてくるとつい引かずに払ってしまいがちですが…。
弓なりになった枝はキックバックに注意
地面や立木などに触れて、弓なりになっている枝はキックバックに注意です。
刃を入れた瞬間に、パンッと跳ねてキックバックする可能性があります。
枝を先の方で切ってから、枝を払いましょう。
斜面の場合、木の下側に立たない
ほとんどが斜面での枝払いになると思いますが、木の下側での枝払いは禁止です。
枝を払った瞬間に、幹が動いてあなたに直撃する可能性があります。
これは、玉切りや集材作業でも同じです。
刃が緩いと外れる可能性がある
刃がゆるい状態で枝払いをすると、刃が外れる事があります。
危険ですので、刃は常に適正な張り具合にしておきましょう。
刃が外れた時の対処法は下記で詳しく解説しています。
【正しい枝払い】安全できれいに枝を払う方法【画像解説あり】 まとめ
正しい枝払いの方法は、いかがだったでしょうか。
現在は、プロセッサーやハーベスターが普及しているので枝を払う機会が少ないかもしれません。
しかし、枝払いは伐採と同じように「林業家の基本」です。
意外と、足の切創事故で多いのも枝払いです。
しっかりと身に付けましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、明日もご安全に。