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【チルホールの使い方】伐採での使い方をプロが徹底解説【画像あり】

林業初心者
林業作業員
チルホールって何?伐採における正しい使い方が知りたいです!
本日はこんな疑問にこたえます。
※本記事では、チルホールT-7の解説になります。

本記事の内容

チルホールとは?

どんな時に使う?

チルホールの使い方

注意点

 

【チルホールの使い方】伐採での使い方をプロが徹底解説【画像あり】

【チルホールの使い方】伐採での使い方をプロが徹底解説【画像あり】

 

本記事では、伐採時における正しいチルホールの使い方について解説していきます。

 

1トン近い牽引力を持つ器具ですので、取り扱いには十分気を付けてください。

 

もし、素人の方で手に負えないような木を伐採する時は無理をせずプロに依頼してください。

 

チルホールとは?

 

チルホールとは?

チルホールとは、様々な用途で使う牽引器具で主に建設現場や林業現場、災害の救助現場などで使われています。

 

最大牽引能力は750㎏、自重は7㎏でどの方向に対しても牽引できるので非常に便利です。

 

本記事では、伐採における使い方を解説します。

林業現場ではどんな時に使う?

 

使う用途は3つあります。

周囲に障害物がある場合(町場での伐採など)

逆重心の木を起こしながら伐採する場合

かかり木処理をする場合

周囲に障害物がある場合(町場での伐採など)

周囲に家などがあり、失敗が許されない時などに使用します。

チルホールで、引き倒すイメージです。

 

町場の伐採では、伐倒方向を誤ると物損や人身事故につながるのでチルホールの使用をオススメします。

 

逆重心の木を起こしながら切る場合

伐倒方向とは逆に重心がある木を、起こしながら伐採する時に使用します。

 

あまりにも重心が逆にあり、チルホールだけでは重たくて牽引が困難な場合は、安全クサビを併用すると木が起きやすくなり安全に伐倒できます。

 

かかり木処理をする場合

山での伐採作業中にかかり木処理をする時に使用します。

 

かかり木処理は危険を伴いますので注意が必要です。

 

山でのかかり木の処理については、下記の記事で詳しく解説しています。

【かかり木処理】安全なかかり木処理の方法を徹底解説

チルホールの使い方

チルホールの使い方について詳しく解説していきます。

 

準備する道具

準備する道具

チルホール本体

専用ワイヤー(通常20m)

専用バー

スリングベルト2本(台付けワイヤーでも可)

ブロック(滑車)

 

チルホールの使い方

チルホールの使い方の手順は、下記の通りです。

チルホールを固定する木を選定する

本体を木に固定する

ワイヤーを本体に通す

伐倒する木にワイヤーのフックを固定する

テンションを掛けて張る

チルホールを固定する木を選定する

 

チルホールを固定する木を選定します。

伐倒木が倒れてきても安全な位置

牽引力に耐えられる木

伐倒木が倒れてきても安全な位置

伐倒木が倒れてきても、チルホールを操作する人に直撃しない位置を選定します。

必要に応じて、下の写真のようなブロック(滑車)を使用しましょう。

 

伐倒木が倒れてきても安全な位置

牽引力に耐えられる木

牽引力に耐えられる木を選定しないと、根っこが起きて大事故につながります。

 

固定する木は牽引力の2倍の強度がある木が望ましいですが、見た目では分かりにくいのでできるだけ太い木を選定します。

本体を木に固定する

本体を木に固定する

 

スリングベルトを木に回し、絞るようにしてアイ(ベルトの輪っか)に本体のフックを固定します。

 

なるべく木の根元へ固定しましょう。

 

理由は、2つあります。

 

固定した木への負担が軽くなるから

高く固定すると、ワイヤーが張り上がってきた時にレバー操作が難しくなるから

 

セーフティキャッチ

またフックに付いているセーフティキャッチは、固定したら必ず戻すくせをつけましょう。

 

セーフティキャッチは内側から起こすと外れます。

 

ワイヤーのテンションが掛かった時に、フックが外れると危険です。

 

ワイヤーを本体に通す

 

ワイヤーを本体に通す

 

解放レバーを引っ張って、フリーの位置にします。

 

バックレバーを、解放レバー側に倒すとワイヤーが入りやすいです。

 

ワイヤーを本体に通す

チルホール本体の、前の穴に通して後ろの穴からワイヤーが出てくるまで通します。

 

通す時は、前後左右にワイヤーを動かしながら入りやすい場所を見つけましょう。

伐倒する木にワイヤーのフックを固定する

 

伐倒する木にワイヤーのフックを固定する

 

伐倒する木にスリングベルトを回し、絞るようにしてアイにフックを固定します。

 

セーフティキャッチも、必ず戻して下さい。

 

ワンポイント
ハシゴを使い、できるだけ高い位置に固定して下さい。てこの原理により力が増すので、引き倒しやすくなります。

牽引作業開始、テンションを掛けて張る

 

牽引作業の手順は下記です。

ワイヤーがピンと張るまで前進レバーを動かす(張りすぎない)

切り手とコミュニケーションを取りながら張り具合を調整する

木が倒れ始めたら退避する

 

ワイヤーがピンと張るまで前進レバーを動かす(張りすぎない)

 

前進レバーを前後に動かして「張る」

前進レバーにパイプハンドルを装着して、前後に動かしワイヤーがピンとなるまで張ります。

 

この時にワイヤーを張りすぎてしまうと、

木が急に動いて追い口切りが間に合わず、木が縦に裂ける可能性がある

張りすぎるとチルホール本体の安全ピンが飛ぶ可能性がある

このようなな事態が起きると、重大な死亡事故を引き起こすおそれがあるので、ワイヤーの張りすぎのは注意しましょう。

ワンポイント

テンションを掛けるとき、解放レバーをフリーの状態にしてワイヤーを手で引っ張ると早く張れます。

限界までは、フリーの状態にし手で引っ張ってワイヤーを張りましょう。

ダラゆるの状態から、前進レバーを前後させて張ろうとすると時間がかかり効率が下がるので注意しましょう。

ちなみに緩めたい時は、バックレバーにパイプハンドルを差し込み、前後に動かすとワイヤーが緩みます。

前進レバーを前後に動かして「張る」

切り手とコミュニケーションを取りながら張り具合を調整する

チルホールを使用して伐採する時に重要なのが、切り手とのコミュニケーションです。

 

ワイヤーの張りが足らないと、チェーンソーのガイドバーが食われますし、逆に張りすぎると切っている時にバキバキと裂ける感覚がチェーンソーに伝わってきます。

 

木の状態を把握しているのは木を切っている人なので、「もう少し張ってくれ!」など密にコミュニケーションを取りながらチルホールを操作します。

 

切り手が目視で確認できない場合は、無線機を使うか中間に合図者を配置します。

 

木が倒れ始めたら退避する

木が倒れ始めたら速やかに安全場所に退避します。

 

木が倒れるタイミングも木を切っている人が1番わかるので、事前に逃げるときの合図を話し合って決めておきます。

 

大声で「逃げろー」

呼子の使用

無線機の使用

手段は色々ありますので、逃げる合図も徹底してリスクは1つでも減らしましょう。

 

牽引作業の注意点

 

牽引作業を行う上で、いくつか注意点があります。

必ずワイヤーの点検を行う

理に力を掛けると安全ピンが飛ぶ

張る前に障害物を排除する

木が倒れる瞬間はチルホールから離れる

必ずワイヤーの点検を行う

チルホールを使用する前に、必ずワイヤーの点検をして下さい。

 

周囲に家があるような、危険なシチュエーションで使用することが多いと思います。

 

引っ張っている最中に、ワイヤーが切れたら大事故につながります。

 

無理に力を掛けると安全ピンが飛ぶ

 

無理に力を掛けると安全ピンが飛ぶ

 

写真にある2つの安全ピンは、無理やり前進レバーを動かすと割れて飛びます。

 

こうなってしまうと、緩めることも引っ張ることもできなくなり最悪な状態に陥ります。

 

切り手とコミュニケーションを取り、重かったら安全クサビを打ってもらうなどの対策が必要です。

張る前に障害物を排除する

張る前に障害物を排除する

 

写真のように、ワイヤーに障害物が干渉していると危険です。

 

張った時に枝が飛んだり、ワイヤーが跳ねますので排除しておきます。

木が倒れる瞬間はチルホールから離れる

木が倒れた衝撃で、チルホールが跳ねてあなたに激突する可能性があります。

 

私は、腹に直撃し悶絶しました。(マジでいたい)

 

木が倒れ始めたら、速やかにあらかじめ決めておいた安全場所に退避しましょう。

木が倒れる瞬間はチルホールから離れて下さい。

倒れた衝撃でチルホールが跳ねてあなたに激突する可能性があります。

 

 

チルホールの使い方 まとめ

 

チルホールの使い方いかがだったでしょうか。

 

1台あるだけで仕事の幅が広がり、安全に伐倒作業ができますので1つずつ確認しながら実践してみて下さい。

 

また、山でのかかり木処理で使う場合にも注意が必要です。

 

2名以上で作業を行う場合が多いので、お互いの退避場所は必ず確認しましょう。

 

フェリングレバーでのかかり木処理はこちらの記事で詳しく解説しています。

【かかり木処理】正しいフェリングレバーの使い方【画像解説あり】

 

本記事が、あなたの安全な作業の参考になれば幸いです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

それでは、ご安全に。

【チルホールの使い方】伐採での使い方をプロが徹底解説【画像あり】
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