こんにちは、木コリヌスです。
山で伐採していると、必ず起こるのが【かかり木】です。
特に、ヒノキは枝が強いのでよく起こります。
もちろん、正しい伐倒をして「かけない」のが最適ですがそうもいきません。
そして、かかり木処理での死亡災害は毎年起きています。
被災しない為にも、本記事を読んでいただき安全なかかり木処理を学んでください。
【かかり木処理】プロが教える!安全なかかり木処理の方法
順番に解説していきます。
かかり木とは?
伐倒した木が、他の立木に引っ掛かって倒れない状態のことを言います。
なぜ処理するのか
ズバリ、事故を起こさない為です。
かかり木の放置による死亡災害も毎年のように起きています。
いつかかり木処理をするか
かかったらすぐに処理をしましょう。
「後ででいいや」という気持ちも分かりますが、忘れてしまったら危険です。
焦らずに1本ずつ処理しましょう。
【重要】かかり木処理の禁止事項
かかり木処理の方法
処理方法は、主に2つあります。
- 木回し、フェリングレバーを使用する方法
- 牽引器具(チルホール)を使用する方法
木回し、フェリングレバーを使用する方法
上記の、写真の器具を使用する方法です。
木回し、フェリングレバーと呼ばれています。
注意点としては、かかり木が立木の真ん中にかかってしまうとうまく処理できません。
真ん中にかかってしまった場合は、次で説明するチルホールを使用する方法で処理して下さい。
フェリングレバーの使い方
使い方は、下記の手順になります。
- かかり木を観察して、どちらに回すか選択する。
- 根株と伐倒木の間に切り込みを入れる
- フック部分を木に掛ける
- 押して回す
かかり木を観察して、どちらに回すか選択する
かかった位置によって、回す方向を選択します。
この写真だと右に回せば、木が外れます。
根株と伐倒木の間に切り込みを入れる
回す方向側に切り込みを入れます。
この時点でかかり木が倒れる可能性があるので、いつでも退避できる態勢で行ってください。
あまり切り込みすぎると、バーが挟まるので注意してください。
かかり木を観察して、どちらに回すか選択する
回す方向とは反対側にフックを掛けます。
掛かりが甘く滑る時は、ハンマーで優しく叩いて打ち込みます。
私は、掛けやすいようにグラインダーで、フックの先を尖らせています。(人にも刺さりやすいので注意)
押して回す
必ず押して回して下さい。
引いて回すと、あなたに伐倒木が降ってきますので注意してください。
フェリングレバーは、必ず押して使用して下さい。
引いて使用すると伐倒木があなたに直撃する可能性があります。
さらに詳しいフェリングレバーの使い方はこちらで解説しています。
フェリングレバーがない時は
フェリングレバーがない時は、スリングベルトと棒で代用可能です。
棒を長めにするとてこが効いて回しやすいです。
牽引器具(チルホールなど)を使用する方法
木が太い場合は、けん引器具を使用します。
代表的なのは、チルホールです。
チルホールの詳しい使い方は、下記の記事で解説しています。
必ずブロック(滑車)を使用してください。
直接かけて使用すると、枝や伐倒木があなたに直撃する可能性があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
かかり木処理は、非常に危険な作業ですから細心の注意を払ってください。
かけないのが1番いいんですけどね…。
なかなか難しいです。
この記事が、あなたにとって参考になって頂ければ嬉しいです。
それでは、ご安全にお願いします。